大段平大切先

寸法が長く、身幅が広く、反りがやや浅い姿大段平姿

歴史からは南北朝に入ると、戦闘方法が歩兵による集団戦へと移行し、騎馬の主人の回りを従者の歩兵が囲むという形になってきたため、その歩兵を払いのけるための大太刀が出現しました。これは薙ぎ払うための刀ですので、長さは二尺八寸(約85センチ)前後が定寸で、四尺、五尺といったものまであり、身幅が広いので重量軽減のため重ねを薄くしているのが特徴です。従って南北朝時代の作とされる物で重ねが厚い物は疑ってみる必要があります。身幅が広いので切先は必然的に大切先となります。このように長寸で身幅が広く大切先となった太刀を大段平(おおだんびら)大太刀(おおだち)と呼びます。

ただこのような大段平は長すぎるので、普通は馬上の武将は持たず徒歩で従う従者に持たせておいて、持たせたまま柄を握って引き抜くというようにして使います(下の図)。ですから戦いの途中で従者がやられたり追い払われると役に立たず、また大太刀に対抗する鎗や薙刀が多用されて馬上での戦いが不利になってきたので、この大太刀の流行はごく短期間で終わっています

■おさるの日本刀豆知識から
http://www7b.biglobe.ne.jp/~osaru/nanbokuchoujidai.htm

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