刀剣類を保存・鑑定する財団法人「日本美術刀剣保存協会」(東京・渋谷)が日本刀などを無登録のまま保管していた事件で、警視庁生活環境課は28日、管理責任者だった埼玉県所沢市の元常務理事(65)、神奈川県大和市の元理事(65)の2人と法人としての同協会を銃刀法違反(所持)容疑で書類送検した。
同課によると、2人は「無登録なのは知っていたが、言えば処罰されると思った」と供述し、容疑を認めているという。
同課は同日、刀剣類の登録制度で刀剣の詳細な情報が記載されず、管理がずさんだったとして、所管する文化庁に制度の改善を申し入れた。
送検容疑は2009年3月、収蔵庫内に日本刀などの刀剣類計36本を無登録と認識しながら所持した疑い。
同課によると、2人は収蔵庫内に職員らから「開かずの扉」と呼ばれていたスペースを設け、許可なく他の職員には扉を開けさせなかった。無登録の刀剣は367本見つかったが、同課は2人が無登録と認識していた36本について立件した。
無登録の刀剣類は09年2月に同協会が収蔵庫を改修工事した際に発見され、同協会が同庁に任意提出。同課は昨年9月、同協会本部など数カ所を家宅捜索し調べていた。
https://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2801B_Y1A021C1CC0000/
※日本経済新聞記事引用